概要
GoogleはAgent Development Kit(ADK)をオープンソース化した。ADKはGoogle社内で実際に使われているAIエージェント開発フレームワークで、Agentspace、Customer Engagement Suite、その他のエンタープライズ向けAI製品の基盤となっている。
出典: The AI Corner — 2026-02-16
詳細
ADKの最大の特徴は「本番環境で先に検証されてから公開された」点だ。LangChain、CrewAI、AutoGenなど多くのエージェントフレームワークが研究プロジェクトやサイドプロジェクトとしてスタートしたのに対し、ADKはGoogleの大規模ワークロードで実運用されてきた。
ADKの主要機能
- ソフトウェア開発標準の統合: バージョン管理、テスト、CI/CDパイプライン
- デバッグUI: 各関数呼び出しの検査、ステップごとのレイテンシ追跡、会話のリプレイ
- ワンコマンドデプロイ: またはDockerでの完全オフライン実行
- 4言語SDK: Python、Java、TypeScript、Go
Googleの公式メッセージは「エージェント開発をソフトウェア開発のように感じさせる」というものだ。
A2Aプロトコル
ADKと同時に発表されたA2A(Agent-to-Agent)プロトコルは、異なるフレームワーク間でエージェント同士が通信するためのオープン規格だ。
- MCP(Anthropic): エージェント ⇔ ツールの連携
- A2A(Google): エージェント ⇔ エージェントの連携
両プロトコルはAgentic AI Foundationで管理されており、Anthropic、OpenAI、Blockが共同設立。Adobe、SAP、Salesforce、Cisco、Twilioなど150社以上が参加している。
他フレームワークとの比較
AutoGenコントリビューターのVictor Dibia氏は「ADKのセッション管理、メモリ抽象化、イベントフック、デプロイ機能は非常によく設計されている」と評価。Samsung AIチームメンバーからも「LangChain、CrewAI、AutoGenを試した中でADKが際立っていた」との声がある。
一方で、元Googler Lak Lakshmanan氏はADKのイベント駆動アプローチが「初期TensorFlowの苦労を思い起こさせる」と警告している。
ソロビルダーへの示唆
マルチエージェントシステムを構築しているなら、ADKは検討に値する選択肢だ。特に:
- 既にGCP/Vertex AIを使っているプロジェクトでは相性が良い
- A2Aプロトコルは今後の業界標準になる可能性が高い
- ただしGoogleエコシステムへの依存度は認識しておくべき
まずは公式ドキュメントとサンプルを触って、自分のユースケースに合うか評価することをお勧めする。
NVA評価
| 軸 | スコア | 理由 |
|---|---|---|
| Newsworthiness | 5/5 | Google内部フレームワークの公開は大ニュース |
| Value | 5/5 | エージェント開発者に直接価値 |
| Actionability | 5/5 | 今すぐ試せる |
| Credibility | 5/5 | Google公式 |
| Timeliness | 5/5 | 2/16発表 |
| 合計 | 25/25 | Tier S |