🧠 AI開発ナレッジ2026年2月16日12分で読める

VercelでSQLite卒業!移行先データベース6選を徹底比較【2026年版】

VercelでSQLiteを使っていて「そろそろ限界」を感じた人向け。Turso、Vercel Postgres(Neon)、Supabase、DynamoDB、AWS RDS、Aurora Serverlessの6つを、コスト・移行容易性・Vercel相性で徹底比較。

VercelでNext.jsアプリを動かしている。SQLiteでサクッと始めたけど、サーバーレス環境でファイルシステムが永続化されない問題にぶつかった。

「どのデータベースに移行すべきか?」

この記事では、SQLiteからの移行先として人気の6サービスを、コスト、移行容易性、Vercelとの相性で徹底比較する。

🎯 結論を先に

優先度 サービス おすすめの人
1位 Turso SQLiteの書き方を変えたくない人
2位 Vercel Postgres(Neon) Vercelエコシステムに統一したい人
3位 Supabase 認証・ストレージも一緒に欲しい人
4位 DynamoDB AWSに慣れていて、スケール重視の人
5位 AWS RDS 安定性・実績を重視する人
6位 Aurora Serverless v2 大規模で予算がある人

📊 比較表:全6サービス

サービス 月額コスト SQLiteからの移行 Vercel相性 備考
Turso $0(Free Tier) ほぼそのまま ⭐5 SQLite互換。最も自然な移行先
Vercel Postgres(Neon) $0(Free Tier) スキーマ書き換え要 ⭐5 Vercelネイティブ統合
Supabase $0(7日で自動停止)/ $25 スキーマ書き換え要 ⭐4 Free Tierは本番不向き
DynamoDB ~$0.01 NoSQL化が必要 ⭐4 安いが設計変更が大きい
AWS RDS ~$14/月 スキーマ書き換え要 ⭐2 常時起動。小規模にはオーバースペック
Aurora Serverless v2 ~$44/月 スキーマ書き換え要 ⭐3 ゼロスケールしない。高い

1️⃣ Turso — SQLite互換で最も自然な移行先

概要

TursoはlibSQL(SQLiteのフォーク)をベースにした分散データベース。SQLiteの構文がそのまま使えるため、既存のクエリをほぼ変更なしで移行できる。

料金(2026年2月時点)

プラン 月額 データベース数 ストレージ 読み取り行数
Free $0 100 5GB 5億行/月
Developer $29 無制限 9GB 25億行/月
Scaler $79 無制限 24GB 1000億行/月

Vercelとの相性

  • Edge Runtime対応: Vercel Edge Functionsから直接アクセス可能
  • グローバルレプリケーション: 世界中のエッジロケーションにデータを複製
  • コネクションレス: HTTP経由でアクセス。コネクションプールの心配なし

SQLiteからの移行

// SQLite(ローカル)
import Database from 'better-sqlite3';
const db = new Database('local.db');

// Turso(移行後)
import { createClient } from '@libsql/client';
const db = createClient({
  url: process.env.TURSO_DATABASE_URL,
  authToken: process.env.TURSO_AUTH_TOKEN,
});

// クエリはほぼ同じ!
const users = await db.execute('SELECT * FROM users WHERE id = ?', [userId]);

メリット

  • ✅ SQLite構文がそのまま使える
  • ✅ Free Tierが充実(5GB、5億行読み取り)
  • ✅ Embedded Replicas(ローカルキャッシュ)で高速
  • ✅ Edge Runtimeで動作

デメリット

  • ⚠️ PostgreSQL/MySQLの機能は使えない
  • ⚠️ 新興サービス(2022年設立)
  • ⚠️ 書き込みはプライマリリージョンへのラウンドトリップ

こんな人におすすめ

  • SQLiteで書いた既存コードを最小限の変更で移行したい
  • Edge Functionsで高速なレスポンスが欲しい
  • Free Tierで十分な小〜中規模プロジェクト

2️⃣ Vercel Postgres(Neon)— Vercelネイティブ統合

概要

2024年12月、Vercel PostgresはNeonに統合された。Neonは「サーバーレスPostgres」の先駆者で、ゼロから起動(コールドスタート)、オートスケールに対応。

VercelダッシュボードからNeonを追加すると、環境変数が自動で設定されるネイティブ統合が魅力。

料金(Neon 2026年2月時点)

プラン 月額 コンピュート時間 ストレージ 分岐
Free $0 191時間/月 512MB 10
Launch $19 300時間/月 10GB 無制限
Scale $69 750時間/月 50GB 無制限

Vercelとの相性

  • ダッシュボード統合: Vercelから直接Neonをプロビジョニング
  • 環境変数自動設定: POSTGRES_URL等が自動で追加
  • Vercel SDK対応: @vercel/postgresパッケージで簡単接続

SQLiteからの移行

// SQLite
db.run('INSERT INTO users (name, email) VALUES (?, ?)', [name, email]);

// Neon(PostgreSQL)
import { sql } from '@vercel/postgres';
await sql`INSERT INTO users (name, email) VALUES (${name}, ${email})`;

PostgreSQLへの移行なので、スキーマの書き換えが必要:

  • INTEGER PRIMARY KEYSERIAL PRIMARY KEY
  • AUTOINCREMENTSERIAL
  • TEXT は同じ(ただしVARCHARも検討)
  • SQLiteのDATETIME関数 → PostgreSQLの日付関数

メリット

  • ✅ Vercelとのシームレスな統合
  • ✅ ゼロスケール(使わないときは0円)
  • ✅ PostgreSQLの豊富な機能(JSONB、全文検索等)
  • ✅ ブランチ機能でプレビュー環境ごとにDBを分離

デメリット

  • ⚠️ スキーマ移行が必要
  • ⚠️ Free Tierのストレージが512MBと少なめ
  • ⚠️ コールドスタート(数百ms〜)がある

こんな人におすすめ

  • Vercelエコシステムに統一したい
  • PostgreSQLの機能(JSONB、全文検索)を使いたい
  • プレビュー環境ごとにDBを分けたい

3️⃣ Supabase — BaaS全部入り

概要

SupabaseはPostgreSQLベースのBaaS(Backend as a Service)。データベースだけでなく、認証、ストレージ、Edge Functions、リアルタイムを一括提供。

「データベースだけじゃなく、バックエンド全体を任せたい」人向け。

料金(2026年2月時点)

プラン 月額 データベース ストレージ 認証ユーザー
Free $0 500MB(7日で自動停止 1GB 50,000
Pro $25 8GB 100GB 100,000
Team $599 8GB 100GB 無制限

⚠️ Free Tierの罠: 7日間アクセスがないと自動停止。本番運用には向かない。

Vercelとの相性

  • 公式Integration: Vercel Marketplaceから追加可能
  • 環境変数: 自動でSUPABASE_URLSUPABASE_KEYが設定
  • REST API: サーバーレス環境でも使いやすい

SQLiteからの移行

PostgreSQLなので、Neonと同様のスキーマ書き換えが必要。Supabase独自の追加ポイント:

// Supabase クライアント
import { createClient } from '@supabase/supabase-js';
const supabase = createClient(
  process.env.SUPABASE_URL,
  process.env.SUPABASE_KEY
);

// クエリ(SQL不要のAPI)
const { data, error } = await supabase
  .from('users')
  .select('*')
  .eq('id', userId);

メリット

  • ✅ 認証、ストレージ、リアルタイムが一括
  • ✅ 管理画面(Table Editor)が使いやすい
  • ✅ Row Level Security(RLS)でセキュリティ
  • ✅ 活発なコミュニティ

デメリット

  • ⚠️ Free Tierは7日で自動停止(本番不向き)
  • ⚠️ Pro $25/月は小規模サイトには高い
  • ⚠️ BaaS機能が不要なら、Neonの方がシンプル

こんな人におすすめ

  • 認証、ストレージも一緒に欲しい
  • 管理画面でデータを操作したい
  • Pro $25/月を払う予算がある

4️⃣ DynamoDB — AWSのNoSQL

概要

DynamoDBはAWSのフルマネージドNoSQLデータベース。キーバリュー/ドキュメント形式で、スケーラビリティ低コストが魅力。

ただし、SQLiteからの移行は大きな設計変更が必要。RDB(リレーショナル)の考え方を捨てて、アクセスパターン駆動設計に切り替える必要がある。

料金(2026年2月時点)

項目 料金
書き込みリクエスト $1.25 / 100万
読み取りリクエスト $0.25 / 100万
ストレージ $0.25 / GB / 月

オンデマンドモードなら、使った分だけ課金。小規模サイトなら月$0.01以下も可能。

Vercelとの相性

  • AWS SDK: @aws-sdk/client-dynamodbで接続
  • IAMクレデンシャル: 環境変数で設定
  • コネクションレス: HTTPベースなのでサーバーレス向き

SQLiteからの移行

完全な設計変更が必要

// SQLite(リレーショナル)
SELECT u.name, o.total 
FROM users u 
JOIN orders o ON u.id = o.user_id 
WHERE u.id = ?;

// DynamoDB(NoSQL)— JOINはない!
// 1. ユーザーとオーダーを別々に取得、または
// 2. ユーザーとオーダーを1つのアイテムに非正規化
const user = await dynamodb.get({
  TableName: 'Users',
  Key: { PK: 'USER#123', SK: 'PROFILE' }
});
const orders = await dynamodb.query({
  TableName: 'Users',
  KeyConditionExpression: 'PK = :pk AND begins_with(SK, :sk)',
  ExpressionAttributeValues: {
    ':pk': 'USER#123',
    ':sk': 'ORDER#'
  }
});

メリット

  • ✅ 超低コスト(小規模なら$0.01以下)
  • ✅ 無限スケール
  • ✅ AWSエコシステム統合

デメリット

  • ⚠️ NoSQL設計への移行コストが大きい
  • ⚠️ JOINがない
  • ⚠️ 学習曲線が高い
  • ⚠️ ローカル開発が面倒

こんな人におすすめ

  • AWSに慣れている
  • シンプルなキーバリューアクセスが中心
  • 将来の大規模スケールを見据えている

5️⃣ AWS RDS — 安定のマネージドRDB

概要

AWS RDSはマネージドリレーショナルデータベース。MySQL、PostgreSQL、MariaDB等を選択可能。常時起動で安定性が高い。

料金(2026年2月時点)

インスタンス 月額(概算)
db.t4g.micro(無料枠対象) 無料枠終了後 ~$14/月
db.t4g.small ~$28/月
db.t4g.medium ~$56/月

常時起動なので、使用量に関わらず固定費がかかる。

Vercelとの相性

  • VPCの壁: Vercelから直接RDSに接続するには、パブリックアクセスまたはVPN/Proxyが必要
  • コネクションプール: サーバーレス環境ではRDS Proxyが推奨
  • レイテンシー: Vercelのエッジから最寄りのAWSリージョンへのラウンドトリップ

メリット

  • ✅ 安定性・実績
  • ✅ MySQL/PostgreSQLの全機能
  • ✅ バックアップ、マルチAZ、レプリカ

デメリット

  • ⚠️ 常時起動で固定費がかかる
  • ⚠️ Vercelとの接続が面倒
  • ⚠️ 小規模サイトにはオーバースペック

こんな人におすすめ

  • 大規模で安定性が必須
  • AWSの運用に慣れている
  • 固定費を許容できる

6️⃣ Aurora Serverless v2 — 高い、だが最強

概要

Aurora Serverless v2はAWSの最強サーバーレスRDB。オートスケール、高可用性、PostgreSQL/MySQL互換。

だが、ゼロスケールしない(最小0.5 ACU = 約$44/月)ため、小規模サイトには高すぎる。

料金(2026年2月時点)

項目 料金
最小ACU(0.5) ~$0.06/時間 = $44/月
ストレージ $0.10/GB/月
I/O $0.20/100万リクエスト

Vercelとの相性

RDSと同様、VPC/Proxyの設定が必要。

メリット

  • ✅ 最強の性能・可用性
  • ✅ オートスケール
  • ✅ PostgreSQL/MySQL互換

デメリット

  • ⚠️ 最低$44/月
  • ⚠️ ゼロスケールしない
  • ⚠️ 小規模にはオーバースペック

こんな人におすすめ

  • 大規模で予算がある
  • 高可用性が必須

🏆 ソロビルダーへのおすすめ

💰 コスト重視なら

  1. Turso Free — 5GB、5億行読み取りで$0
  2. Neon Free — 512MBで$0
  3. DynamoDB — 使用量次第で$0.01以下

🚀 移行の簡単さ重視なら

  1. Turso — SQLite構文がそのまま使える
  2. Neon — PostgreSQLへの移行は王道
  3. Supabase — 管理画面が使いやすい

🔗 Vercel統合重視なら

  1. Neon(Vercel Postgres) — ネイティブ統合
  2. Turso — Edge Runtime対応
  3. Supabase — Marketplace統合

📝 まとめ

シナリオ おすすめ
SQLiteから最小変更で移行したい Turso
Vercelエコシステムに統一したい Neon(Vercel Postgres)
認証・ストレージも欲しい Supabase Pro($25/月)
AWSで低コスト運用 DynamoDB
大規模・安定性重視 RDS or Aurora

SQLiteで始めたプロジェクトを次のステップに進める時、TursoNeonが最も自然な選択肢。どちらもFree Tierが充実しているので、まずは試してみるのがおすすめ。

TursoはSQLiteの構文がそのまま使えるので移行コストが最小。NeonはPostgreSQLの豊富な機能とVercelとの統合が魅力。


参考リンク: